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要塞都市 その1 〜 ゲランド 〜 [ブルターニュ地方]

 今日から、5回シリーズでフランス西部の要塞都市を訪ねます。フランス西部と言っても、ほとんどがブルターニュ地方。

 

 第一回目は、ゲランド(Guérande)。

 

 塩の産地だとは知っていましたが、要塞都市とは知りませんでした。

 

 地理的にはわずかにブルターニュ地方の外にありますが、その歴史に大きな役割を果たした街です。

 

Paris_Guerande.jpg

より大きな地図で 要塞都市ゲランド を表示

 現在の人口は16,000人ほど。全長約1.5キロの要塞全体が揃って残っているという、フランスでも稀な要塞都市だそうです。

 主な部分は15世紀に作られたものですが、それ以降の改修や修復はごくわずかで、塔の数は10、門は4つ(うち二つは塔に作られている)、壁に穴を開けて作られた小門が一つあります。番組は、地元の人々が市場で買い物をする所から始まります。

 下記ウィンドウの▶をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2011年8月8日放送)(▶をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら

 

 午前9時、まだツーリストのいない市場では、買い物をする地元の人たちでにぎわっています。

 

 アニクさんもその中の一人。屋内の魚屋さんには新鮮な海の幸が並んでいました。

 

 アニクさんが街を案内してくれるのかと思いきや、買い物をすませると、お友達に会うためにさっさといなくなってしまいました。

 

 取材班は独自に街の散策を始めます。高さ25メートルはある教会の鐘楼に上がれば、街だけでなく遠くに海も見渡すことができます。

 

 街が生まれたのは6世紀。550年に亡くなったアンジェの司教で聖人に列せられたサン=トーバンの遺物がここに運ばれて来た時のことです。

 

 住民たちはこの遺物を納めるために教会を作りました。これが、TF1の取材班が上った鐘楼のあるサン=トーバン参事会管理聖堂(La collégiale Saint-Aubin)で、街の中心に建っています。

 

 番組の中では、この教会で音楽を演奏していました。

 

 演奏していた方によれば、ゲランドに代々伝わる音楽や昔話、生活様式やものの考え方などすべてがブルターニュと変わらないそうです。

 

 要塞化は、ブルターニュ地方の黄金時代と言われる12~13世紀から始まり、当時、ここは塩やワインの輸出港として重要な経済の拠点となっていたそうです。

 

 ブルターニュの継承権争いが勃発した14世紀にさらなる要塞化が行われますが、完成までにはなんと150年の歳月が流れました。

 

 要塞を出て海側に向かえば、塩田があります。塩は海水を天日干しして作られますが、この地域は天候が変わりやすく、午前中は晴れていても午後は雨ということがしばしばあるそうです。

 

 雨が降り出せば塩作りはお休み。そして、すでに出来た塩にはカバーをかけます。

 

 雨の日は塩に含まれる極小の藻が活発になり、塩がピンク色になるそうです。害はなく、むしろ独特の香りが生まれるとか。

 

 このゲランドの塩を使って料理を出しているのがレストランLa Tête de l'Art。おいしそうな料理が並んでいました。一階がレストランで、二階がアートギャラリーになっているそうです。

 

 ゲランドは歩いて散策するのに最適の要塞都市だそうです。上記地図にはいくつか目印をつけました。時間と興味のある方はストリートビューで中世の街並をお楽しみください。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******


「今日、妻と息子のために料理を作った。上機嫌で前菜をテーブルに運んだ。塩を取りにキッチンに戻っていると、妻が息子に言っているのが聞こえて来た。『美味しくなかったら無理して食べることないわ。ゴミ箱に捨てればいいんだから』」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 8

wattana

carotte さん、こんばんは。
ゲランドは、地理的にはブルターニュではなくても、ブルターニュの歴史においては重要な存在だったんですね。ナントもそうですね。
by wattana (2011-08-14 22:26) 

orange

要塞がまだ円形をしっかりと留めていますね。
石の文化では朽ちる事無く、大きく形を変えることなく
昔の街並が残されますね。
カマルグで塩田を見ました。昔ながらの天日干しの塩田でした。

by orange (2011-08-14 23:50) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
そのようですよ。ブルターニュと言っても後年の人が行政区として区切ってしまっただけで、現実はそう簡単に区切れませんね。
by carotte (2011-08-15 07:59) 

carotte

orangeさん、おはようございます。
きれいな円形ですね。しかも中には市場もあって人々が生活しているというのが良いです。海水の天日干しは手がかかりそうですが、そのぶん、美味しいですね。
by carotte (2011-08-15 08:07) 

opas10

教会は小じんまりしていますが、内部はさすがに見事な装飾ですね。そしてさすがフランス、ちゃんとまだ塩田で天然塩を作っているのでね、味が全然違いますし。
by opas10 (2011-08-15 14:07) 

carotte

opas10さん
集落の始まりが教会ですから、力が入ってます。りっぱなパイプオルガンも備えてありました。天然塩はいろんなミネラル分が含まれていて、料理に使うと味に深みが出ますね。
by carotte (2011-08-15 18:36) 

wattana

carotte さん、こんばんは。
ミシュランのTourist Guide 「Brittany 」 (英語版、1997年発行)が見つかりました (隠れていたので、これまで気がつきませんでした/買ったことを忘れていました)。モン=サン=ミッシェル、ゲランド、ナントも載っています。時間がある時に、今回のシリーズに出てきた要塞都市を探してみます。
by wattana (2011-08-18 21:20) 

carotte

wattanaさん、おはようございます。
今回の要塞都市シリーズは、サン=マロは別にして、あまり知られていない所ばかりだったような気がします。ミシュランガイドは言語によって内容が少し違ってますね。イギリス人やアメリカ人は見る所が日本人とまた違って面白いです。
by carotte (2011-08-19 09:27) 

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